「Web」という広い領域を扱う「Web職人」を増やしたい。

こんにちは。株式会社ShareDan代表の山本です。

私は新卒でWebディレクターとして6年働き、そこから独立してWebエンジニアとして7年(2022年現在)この業界で仕事をしてきました。

Webディレクターとして働いていた時は、ホームページ制作やLP制作のディレクションから始まり、制作後の保守・運用、コンテンツ管理、解析などサイト制作にかかわる諸々を扱ってきました。

また、個人事業主としての独立後は自分のサービスを立ち上げるべく新規ビジネスの立ち上げ方を学び、スモールビジネスをWebアプリケーションで実現するためのシステム設計、開発手法、サービス立ち上げ後の顧客開拓といったビジネス全般の設計、開発、運用に携わってきました。

その後、法人化した弊社はそれらの経験から獲得したWebに関する幅広い領域の知見を強みとして、クライアントが希望する要件、納期、コストを満たすWebソリューションを提供しています。

「仕事ができる人」を雇用することは簡単ではありませんよね。

この業界は常に「人手が足りていない」と言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。

経済産業省が2019年に実施した「IT人材需給に関する調査」によると、IT人材は2018年時点で22 万人の需給ギャップがあり、これは2030年には45万人まで拡大すると試算されています。

経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」から抜粋

ではIT人材の求職者数が減っているかというとそんなことはなく、ここ数年ではコロナ禍を経て、リモートワークや副業を求めるITへの新規参入希望者が増えてきています。株式会社リクルートが実施した「2021年度 転職市場の動向」からは、他業種からIT通信業に転職してくる方の割合が増えてきていることがうかがえます。

株式会社リクルート「2021年度 転職市場の動向」から抜粋

人が足りていないのだからどんどん採用すればいい、と言うのは簡単ですが、実際には計画通りにいかないことが多く、Web関連職種のほとんどが専門職であるため、数ヶ月Web関連のスクールなどで学習をしていても、すぐに現場で仕事ができるようになる、ってわけにはいきませんよね。

そのため未経験者を採用した制作会社、開発会社が「手取り足取り一から」教育することになりますが、多くの企業にとって、それらは教育「コスト」となって一定のお金や時間が必要になります。なので、なるべく「最低限の仕事ができる人材」を採用したいというのが企業側の本音になると思いますが、そこが転職を希望する未経験者とのアンマッチに繋がっています。

「職人をそだてる」ことを理念とするコミュニティ。つくりました。

弊社ではそんな未経験者や、副業を希望するWeb業界の方を集めて、「Webクリエイターズギルド」というコミュニティを運営しています。このコミュニティでは「実務経験」と「学び合う場」を提供し、実務経験のなかった未経験者をベテランWeb職人の指導のもとで「Web職人」に育てることを理念としています。

大きくディレクター、デザイナー、エンジニア(フロント/バックエンド)で構成されるメンバーの中にはすでにWeb制作会社に勤めている方もいらっしゃいます。今所属している会社でやっていることが他の会社やプロジェクトでも通用するのか、などの不安を解消するために、ギルドでの経験を通じてより上のキャリアを目指そうと頑張っています。

Webクリエイターズギルドでは定期的に勉強会や仕事に関連するイベントを開催しつつ、さまざまな案件を「クラン」というチームで対応しています。「クラン」では弊社社員がリーダーとして案件をまとめ、そこに所属するメンバーに適宜仕事を割り振ります。

初歩的な作業は未経験者が行い、その作業に対しては副業の方が「サポーター」として品質管理・技術指導を行う体制を取っています。さらに案件自体の進捗管理、品質管理をクランのリーダーが行うことで、プロダクトの品質がクライアントの求めるもの以上であることを保証しています。

人材育成における「知識」と「実務」は両輪の関係と捉える。

Webクリエイターズギルドでは「学ぶこと」と合わせて「実務経験を積むこと」を重視しています。

学ぶ意欲は実務経験を積むからこそ「もっとこうしたい」という指向性をもったものになりますし、そこで学んだことは次の案件で活かすことで見返りをもたらしてくれます。

これらは自転車の前輪と後輪のような関係で、どちらかが回り始めれば自然ともう1つの車輪も動き出すようになります。

未経験者であるがゆえに実務経験を積むことができず、実務経験を積むことができないために思うように学習がすすまないという負のスパイラルに落ち入る前に、経験者の指導のもとで実務経験を積んでいくことが大事だと考えています。

株式会社ShareDanではコミュニティ内で培った人材育成のノウハウを活かし、制作会社向けの人材育成パッケージも作成しています。Webの知識を学ぶ「講座形式」と、実務経験を体験する「OJT形式」がありますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせください。

SKETでは株式会社ShareDan、株式会社SRI、一般社団法人ディレクションサポート協会(DiSA)と連携して、【「良い人いない?」へのアンサーを最大化】するため、デジタル業界にある慢性的な人材不足課題に向き合うべく、各社のアセットをフル活用して、御社事業を裏で支える「助っ人」を担当します。

この機会に同様の課題感を抱えている企業のみなさんからざっくばらんに伺えたらと思っています。ぜひお問い合わせください。

プロフィール

山本 真也(SHINYA YAMAMOTO)

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株式会社ShareDan 代表取締役社長

千葉県山武市出身の1984年5月生まれ。明治大学文学部を卒業後、株式会社法研でWebディレクターとして勤務。100以上のサイト運営を担当しつつWebサイト構築や業務改善に取り組み、2015年にフリーランスとして独立。その後、独学でフロントエンド、バックエンドの技術を習得し、2017年8月に株式会社ShareDanの代表取締役社長に就任する。自社サービス運営の傍ら、企画、構築、運営のすべてに携わってきた経験を活かし、Webディレクター兼フロントエンドエンジニアとして、大手自動車メーカーのWebアプリケーション構築や、大手携帯キャリアのサイト解析など幅広く活動。2020年には「Webクリエイターズギルド」を立ち上げ、クリエイターの育成に携わりながら大手ベンチャーのSaaS製品開発責任者として活躍している。

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